畑田家住宅活用保存会
 
 <English Version>

活動報告(2009年4月7日更新)
出版 ホームページ上でもお読みいただけます(2010年2月20日更新)  
畑田家の写真
活動の記録写真
庭の草木
文・随想2010年8月29日更新
みんなの科学(2009年9月15日更新)
会員の広場(会員の活動、作品などを写真で紹介します) (2010年9月2日更新)ピアニスト吉山輝会員のリサイタルのお知らせを掲載しました。 
年報(2010年4月7日更新)
交通 (2009年3月13日更新)
関連リンク2009年3月21日更新
  2005年4月1日開設     2010年9月2日更新

行事予定2010年5月17日更新)  ホームページからも申し込めます。申し込みはお早めに!
第12回畑田塾 2010年3月21日
@クモの糸の不思議  奈良県立医科大学教授  大崎茂芳
A畑田家を探検してみよう!
 大阪大学名誉教授・畑田家当主 畑田耕一
 一級建築士              石井智子

一般公開と絵画フォーラム「見たものを描く喜び」 2010年5月23日(日)
  講師:新制作協会会員、宝塚造形芸術大学講師 中村貞夫  

秋の一般公開と教育フォーラム  2010年11月14日
 「これからの教育―変えねばならないこと、変えてはならないこと」


羽曳野市教育長 藤田博誠、同教育委員会学校教育室長 安部孝人、同社会教育課 吉澤則男、前羽曳野市立高鷲南中学校長 久堀雅清、前羽曳野市立古市小学校長 疋田和男、前羽曳野市立丹比小学校長 山本清、大阪府立春日丘高等学校長 栗山和之、梅花学園入試担当 大友庸好、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授 池田光穂、フランス国立科学研究センター名誉研究員 関口U


音楽とガラスのコラボレーション 2011年3月20日(日)
「2011年   わいらの四季、音楽とガラスの世界におおきに」 

ヴァイオリン 木野雅之  ピアノ 吉山 輝  ガラスアート 畑田美智子


登録文化財への登録と保存会の結成
羽曳野市は、大阪府南東部にあり、東半分は羽曳野丘陵上に位置し、応神陵古墳など古市古墳群があって、豊かな歴史と恵まれた自然を持つ人口約12万の住宅・工業都市である。

 畑田家は羽曳野市の西部にある明治期の旧家の趣をよく残している庄屋屋敷である。主屋はつし2階を持つ田の字型平面に座敷がつき、土間の梁架構は古い伝統をよく伝えている。これらに2棟の蔵、長屋門、付属屋、納屋を配した屋敷構えで、平成11年登録有形文化財に登録された。

 文化財に登録されたのを期に「文化財を保存し、且つ、その活用を図り、もって国民の文化的向上に資するとともに、世界文化の進歩に貢献すること」という文化財保護法の目的に沿って、建物の文化財としての価値を保持しつつ、これからも新しい文化を生み出し続けるための「活用」の計画として、平成12年春より、羽曳野市と同教育委員会の支援・協力を得て「畑田塾」、一般公開ならびにフォーラムを開始した。

 幸い、活動を開始して半年あまり経った頃に、趣旨に賛同して下さる多くの方々のご理解とご努力で「畑田家住宅活用保存会」(会長 畑田 勇氏、平成22年4月8日現在、正会員317名、特別会員40名)を結成することができて、活動が軌道に乗った。


会の活動

「畑田塾」は、江戸時代からの文化・歴史を語りかける屋敷の中で、たとえ漠然とではあっても将来のことを考えはじめる小学校高学年から高校の生徒に、いろいろな分野の専門家との対話と学習を通して、将来の道を見つけるきっかけをつかんで貰うのが目的である。この年代の子供の教育には学校だけでなく親や保護者のつくりだす環境が大変大事であることを考えて、子供と一緒の参加を奨励している。本年(平成22年)で12回目になる。講演して頂いた講師の方々はノーベル化学賞 白川英樹、元大阪大学総長 金森順次郎、前大阪大学総長 宮原秀夫、大阪大学副学長 西田正吾、作家 筒井康隆、関西棋院 吉田美香、大阪歴史博物館長 脇田 修、武庫川女子大学教授 糸魚川直祐、東京大学教授 山本智、フォトジャーナリスト 小林正典、大阪大学総合学術博物館長 江口太郎、大阪大学文学部教授 柏木隆夫、奈良県立医科大学教授 大崎茂芳、関西二期会会員 畑田弘美ら36名になる。

子供達は、畳敷きの部屋でその道の専門家から親しくお話を聞いて、これまで知らなかった分野、考えてもみなかったことへの関心を呼び起こされる。普通の家の中で話しを聞くことで、その先生を身近に感じることが出来て、互いに心の通い合った良い集まりとなる。また、こわごわ、つし二階に登ったり、床の下を走り回ったりして家の中を探検し、あちこちに無造作に置かれた昔の生活用具や、どの様に使われていたのかよく分からない中二階の小部屋などを見て、この家に暮らしてきた人々の生活様式や風習に思いを馳せ、自分達とは違う時代に生きた人々の文化を学び取っていく。専門家の話は、時には難しすぎることもあるが、小学生は話が難しくて殆ど分からなくても、それが分かるようになるまで内容を記憶しておくという能力を持っている。難しい話も無駄にはならない。

一般公開とフォーラム:毎年春と秋に行う一般公開とフォーラムには、50名を越える参加者がある。年齢層は広く、古い家や道具への郷愁を覚えつつ昔の文化の良さを確認しておられる方もあれば、昔の風習・生活の工夫を今の時代に生かしていこうという若い方も多い。これからもできるだけ広い層の方々にこの屋敷に接して頂き、建物の新しい魅力や個性を引出して、この畑田家住宅を美しく生かし続けることが出来ればと願っている。

 一般公開の午後に行うフォーラムでは、いろいろと活発な意見交換があり、会の幕引きに困るくらいである。世界11ヶ国から70名の参加を得て開催した「世界の人々と文化を語ろう」、太陽光発電の第一人者で立命館大学副総長の浜川圭弘氏と長年4キロワットの太陽電池を使っている活用保存会長の畑田勇氏の講演による、「21世紀のエネルギーを考える」、大阪大学総合学術博物館長肥塚隆氏の「アフガニスタンの美術―文明の十字路の古代と現代―」、畑田家の納屋をアトリエにして風景画の大作を描き続ける洋画家で宝塚造形芸術大学教授の中村貞夫氏による「大河を描く―風景画の軌跡―」、大阪大学総長 鷲田清一氏の「哲学は面白い、哲学を楽しもう」、武者小路千家第14代家元 千宗守氏の「お茶と日本人の心」など、いずれのフォーラムでも、講演の後参加者全員による熱のこもった議論が1時間を越えて続くのが常である。

当主の畑田耕一が行った「オルゴールを楽しむ集い」では、シリンダーオルゴールの繊細で音域の広い音色が、家中に広がり、古い木の家の良さをあらためて実感させてくれた。その後に行われた、畑田弘美と吉山輝の「懐かしい日本の名曲とショパンの調べ」や「木野雅之・吉山輝デュオリサイタル」、「野津臣貴博・吉山輝デュオリサイタル」などの音楽会では、いつも、古い木の家と見事に融合した素晴らしい演奏が多くの聴衆を魅了している。

出版:昨年より塾やフォーラムの内容の小冊子による出版を開始した。第一作は前記の「アフガニスタンの美術」、第二作は「古い日本住宅に見られる生活の工夫」である。現在、第七作「インターネットを正しく使うには」まで出版されている。